秋の七草粥ってあるの?いつ食べるもの?由来と覚え方をご紹介!

1月7日に食べる「春の七草粥」は有名ですよね。

春の七草をご存知の方は多いと思いますが、秋の七草もあるというのは知っていますか?

では、秋の七草粥というものはあるのか、いつ食べるものなのか、由来と覚え方と合わせてお伝えしたいと思います。

子どもに聞かれた時に、さり気なく答えられる親はすごくカッコイイと思います!

そもそも秋の七草粥って・・・?

春の七草は粥にして食べるのが一般的なので誤解されやすいですが、秋の七草は食べるものではなく、鑑賞するものなんです!つまり、「秋の七草粥」というものはありません!

春の七草は食べることで無病息災を祈りますが、秋の七草はきれいに咲く花々を見て秋の訪れを楽しむというものなんです。

秋の七草

・萩(はぎ)

・尾花(おばな) ※すすきのことです

・葛(くず)

・撫子(なでしこ)

・女郎花(おみなえし)

・藤袴(ふじばかま)

・桔梗(ききょう)

の7種類です。知っているお花もいくつかあると思います。どの花も風情を感じられる素敵な花ですよね。

一般的に鑑賞するものとされている秋の七草ですが、実はほとんどが漢方で生薬として用いられている花々でもあります。それぞれの花の効果・効能はこんなにあります。

婦人の目まい、のぼせなどに効果があるとされます。
解熱、鎮痙などの作用があります。葛の根はかぜ、首・背・肩こりなどに用いられます。葛の根は、風邪薬としてよく用いられる葛根湯の主な成分です。
撫子 消炎、利尿、通経薬として用いられます。
女郎花 消炎、排膿、浄血作用があり、婦人病に有効とされています。
藤袴 乾かしたものが用いられます。利尿、解熱、通経薬として、糖尿病、浮腫、月経不順などに効果があります。
桔梗 たん、たんを伴う咳に用いられます。

秋の七草は、観賞用としてだけではなく、薬用として昔からなじみのあるものだったようですね。

厳しい冬の前の備えとして、薬草にもなり目でも楽しむことが出来る七草を、昔の人は愛でていたのでしょう。七草は、現在でも生薬として利用されているものもあり、とても歴史の古い花々なんです。

秋の七草の見ごろは、6~11月頃です。秋の七草なのに、どうして夏に見ごろを迎えるの?と不思議に思う方もいるかと思います。実は、旧暦では7~9月が秋となっているので、この時期に咲く花々を「秋の七草」と言うようになったようです。

秋の七草粥!?秋の七草の由来とは?

上記のとおり、秋の七草粥というものはないことがわかりました。では、秋の七草の由来はどういうものなのでしょうか。秋の七草の由来は、奈良時代までさかのぼります。

山上憶良が万葉集で詠んだ歌に由来しています。山上憶良は奈良時代初期の歌人で、万葉集には70首余りの歌がおさめられています。そのうちの2首が、秋の七草のことを詠んだ歌です。

 

「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」

この歌は、秋の野原に咲いている花を、指折り数えてみると、7種類あるということを詠んでいます。

 

「萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝貌(あさがお)の花」

萩、尾花(すすき)、葛、撫子、女郎花、藤袴、桔梗と、秋の七草を並べて詠んでいる歌です。

朝貌の花は朝顔ではないかという説もあるようですが、山上憶良が生きていた時代には朝顔はまだ日本になかったという考えから、朝貌の花=桔梗という説が一番強いようです。

 

秋の七草の覚え方!

子どもに聞かれたときに、パッとこたえられる大人は、カッコイイですよね。

和歌はリズムが良いためそのまま覚えやすいのでおすすめですが、和歌で覚えにくい場合は簡単な語呂合わせがあります。

いくつかご紹介します。

「お好きな服は?」

お好きな服は?(おすきなふくは)と覚える語呂合わせです。

お…女郎花(おみなえし)

す…すすき(尾花)

き…桔梗(ききょう)

な…撫子(なでしこ)

ふ…藤袴(ふじばかま)

く…葛(くず)

は…萩(はぎ)

「ハスキーなお袋」

ハスキーなお袋(はすき「-」なおふく「ろ」)と覚える語呂合わせです。

は…萩(はぎ)

す…すすき(尾花)

き…桔梗(ききょう)

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な…撫子(なでしこ)

お…女郎花(おみなえし)

ふ…藤袴(ふじばかま)

く…葛(くず)

「大きな袴はく」

大きな袴はく(おおきなはかまはく)と覚える語呂合わせです。

お…尾花(おばな)

お…女郎花(おみなえし)」

き…桔梗(ききょう)

な…撫子(なでしこ)

はかま…藤袴(ふじばかま)

は…萩(はぎ)

く…葛(くず)

「ナスは服を着る」

ナスは服を着る(なすはふくをき「る」)と覚える語呂合わせです。

な…撫子(なでしこ)

す…すすき(尾花)

は…萩(はぎ)

ふ…藤袴(ふじばかま)

く…葛(くず)

を…女郎花(おみなえし)

き…桔梗(ききょう)

 

どの覚え方も、簡単で分かりやすくておすすめです。

自分に合ったお好きな方法で覚えて、雑学やテストに役立ててくださいね。

 

秋の七草についてお伝えしました。登山やハイキングなどで見かけたときは、思い出してみましょう。

秋の七草を探して、秋が訪れる予感を感じてみるのも素敵だと思いますよ。

 

 

 

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