菊花かぶ(きっかかぶ)は、おせち料理の中でも人気の高いお料理ですが、どんな意味が込められているのか、意外に知らないのでは?
ここでは、主に菊花かぶの意味やいわれをお伝えしますね。お正月に旦那さんや子どもたちに是非おしえてあげましょう。
菊花かぶの意味・いわれって何?
かぶを菊の花に見立てて飾り切りし、酢の物に仕立てたものが菊花かぶです。
見た目が繊細で美しく、おせちに華を添えています。
中央に唐辛子の輪切りを載せたり、かぶを赤く染めて紅白の色合いを楽しんだりと、色々なレシピがあります。
菊は日本の国花で、昔からお祝いごとにもよく使われているおめでたい花です。菊は邪気を払うといわれており、菊花かぶには、長寿を祝うという意味が込められています。
「菊花」というのは料理用語で、菊の花に形を似せて材料を切ったものや菊型に作ったもの、または菊の花に似せて盛り付けた料理などに使う献立名です。
菊花かぶのほかに、菊花大根、菊人参などのお料理があります。
また、菊の花そのものを和え物(菊花和え)やお浸し(菊花浸し)にする食べ方もあります。
お刺身に食用菊が添えられているのもよく見る光景ですが、食用菊は実は飾りではなく花びらをお刺身と一緒に食べるものなんです。
このように、菊の花は古来から日本人にとって食事をする上でなじみの深いお花だったようです。
また、かぶは消化に良い栄養素を含み、ほど良い甘酸っぱさとシャキシャキとした歯ごたえが、箸休めに最適です。
かぶは冬に旬を迎えるので、ちょうどおせち料理を食べるお正月に美味しく頂ける食材ということですね。
菊花かぶ、意味を知るだけでなく美味しく食べよう!おすすめレシピご紹介!
菊花かぶは、コツさえつかめば簡単につくれます。
せっかくなので、レシピをご紹介していきます。
【材料(4人分)】
・かぶ 4個
・水 1.5カップ
・塩 10g
・鷹の爪の輪切り(お好みで)
・味付け用調味料
◎酢 50ml
◎砂糖 大さじ2
◎塩 小さじ1/2
調味料の量は、あくまで目安です。お好みで調整してくださいね。
【作り方】
- かぶの葉を切り落とし、皮をむきます。※かぶは1個100gほどの、小さめのものがおすすめです。大きめのものは、横に半分に切ります。
- かぶをはさむように菜箸を置き、かぶの厚さの3/4くらいまで、2㎜幅に包丁を入れます。菜箸ではさむと下まで切り過ぎずに、切り込みが入れやすくなります。
- 90度かぶの向きを変えて、②と同様に包丁を入れ、格子状に切り込みを入れていきます。
- ボウルに水と塩を入れて塩をよく溶かし、かぶを入れて30分ほど漬けた後、水気を切ります。※30分後には、かぶに塩がなじんで柔らかくなっています。手でギュッと水気をしぼってかぶを取り出します。
- ビニール袋に◎の味付け用調味料を入れて混ぜ、水気を切ったかぶを入れます。
- 冷蔵庫に入れて2時間ほど、味がなじむまで漬け込みます。
- 形を整えたら器に盛りつけ、お好みで鷹の爪の輪切りを飾って完成です。※かぶを花のように広げ、中央に鷹の爪の輪切りを飾ると美しく仕上がります。もし、花びら部分の長さが長すぎて形が悪いようなら、短く切って調整してから盛り付けてください。
※漬け込んだ状態での日持ちの目安は冷蔵庫保存で1週間ほどです。
意外に簡単につくれるので、おすすめです。
おせち料理だけでなく、見た目が華やかでさっぱりと頂けるので、箸休めや酒の肴、お弁当の一品にしても良いと思います。ぜひ、作ってみてくださいね。
菊花かぶ以外のおせち料理の意味ってどんなものがあるの?
おせち料理の種類は、地域によって品数は異なりますが、およそ20~30種類あります。
菊花かぶ以外にも、おめでたい意味やいわれがあるお料理がたくさんあります。代表的なものを、いつくかご紹介します。
黒豆
…邪気払いの意味と、黒く日焼けするほどマメに、勤勉に働けるようにとの願いが込められています。
数の子…
ニシンの卵である数の子は、卵の数が多いことから子孫繁栄を願う縁起物です。
かまぼこ
…紅白、または松竹梅の柄などでおめでたさを表します。飾り切りで鶴や松などの縁起物をかたどることもあります。赤色は魔除け、白色は洗浄の意味を持ちます。
伊達巻
形が巻物に似ているため、知識が増えるようにとの願いが込められています。また、伊達者から、しゃれた・見栄えの良い・派手なという意味も持ちます。
車海老艶煮
…海老は茹でるとお年寄りのように腰が曲がることから、長寿でいられるようにという思いが込められています。また、身が赤く美しいことから、縁起物や魔除けの意味も持ちます。
昆布巻き
…「こぶ」は「よろこぶ」に通ずるとして、縁起が良いとされています。また、「子生」と書いて子孫繁栄の願いを込めることもあります。
おせちは、菊花かぶだけでなく他のお料理にも色々な意味やいわれが込められています。ただ食べるだけではなく、意味やいわれを考えながら食べてみるのはいかがでしょうか?
また、菊花かぶは普段の食事にも取り入れやすいお料理ですので、ぜひ作って食べてみて下さいね。
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